
二人暮らしを始めるにあたって、理想の住まいを実現できるのが注文住宅の魅力です。お互いのライフスタイルや将来の計画に合わせて間取りや設備を自由に設計できるため、快適で長く住み続けられる住まいづくりが可能です。そこで本記事では、二人暮らしに適した注文住宅のポイントや注意点についてご紹介します。
二人暮らしの注文住宅の間取りを考えるポイント
近年、個人の事情や経済面から子どもをもたず、二人だけでゆったりと暮らすことを希望するケースも多くなっています。ここでは、二人暮らしの注文住宅における間取りの考え方についてご紹介します。
自分たちらしい暮らしを叶える間取り
夫婦といっても、そのかたちはさまざまです。男女に限らず、今は多様なパートナーシップの形があります。そんな背景の中で、自分たちのスタイルに合った暮らしを実現できる注文住宅を選ぶ方は少なくありません。
大人二人がのびのびと生活するためには、個々の趣味や生活リズムに合わせた空間づくりが重要です。リビングを広めに取ってリラックスできる空間を作ったり、それぞれが趣味や仕事に集中できる個室を設けたりと、自由な設計が可能です。
注文住宅ならではの柔軟性を活かして、お互いが心地よく暮らせる間取りを考えることが理想の住まいづくりにつながります。
必要な広さを把握して計画する
二人暮らしの注文住宅を計画する際には、必要な広さを知っておくことが大切です。国土交通省が定める基準によれば、最低居住面積水準は30㎡とされていますが、都市部での一般的な水準は55㎡、都市部以外では75㎡が目安とされています。
たとえば、3LDKの間取りを希望する場合は、最低でも60㎡以上が必要になるでしょう。広さが不足すると、収納や生活動線に無理が生じやすくなるため、将来のライフスタイルの変化も考慮しながら余裕をもったプランニングが求められます。
まずは自分たちに必要な部屋数やスペースを整理し、それに見合った面積をしっかり確保することが間取り計画の第一歩になります。
二人暮らしの間取りでこだわりたいこととは
二人暮らしの住まいづくりでは、お互いが快適に過ごせる工夫が大切です。注文住宅なら自由な設計ができるため、理想の間取りを実現できます。以下では、二人暮らしの間取りでこだわりたいポイントをいくつかご紹介します。
個人スペースを確保する
二人暮らしで快適に暮らすためには、共有スペースだけでなく、個人の趣味や仕事に集中できるスペースを設けることがポイントです。自分だけの空間があることで、好きな時に趣味を楽しんだり、リモートワークを快適に行えたりします。
また、ペットがいる場合は専用スペースを設けるのもよいでしょう。お互いの時間を大切にできる間取りにすることで、二人暮らしの暮らし心地はさらに向上します。
オーダーメイドで使いやすさを追求
二人暮らしの注文住宅では、オーダーメイドの造作や家具を取り入れることで、より自分たちらしい住まいが実現します。既製品では難しいデザイン性や使い勝手を、ライフスタイルに合わせて細かく調整可能です。
たとえば、キッチンカウンターや洗面脱衣所、玄関収納、ウォークインクローゼットなどはオーダーメイドに適しています。奥行きや幅、配置を細かく検討しながら設計すれば、日々の生活がより快適になります。
使わない空間は思い切って省く
二人暮らしの間取りでは、必要な空間に重点を置き、あまり使わない部分は思い切って削るのも有効です。たとえば、廊下をなくして玄関から直接リビングに入る間取りにすることで、スペースを有効活用できます。無駄なスペースを省くことで、コストの削減にもつながります。
二人暮らしの注文住宅は平屋と2階建てどちらがいい?
二人暮らしの注文住宅を検討するとき、平屋にするか2階建てにするか迷う方も多いです。以下では、費用面と生活の安心感を中心に、二人暮らしに適した平屋と2階建ての特徴を比較しながら解説します。
費用を抑えたいなら2階建てがおすすめ
同じ延床面積の住宅を建てる場合、2階建ては平屋に比べて建築費用を抑えられる傾向があります。理由のひとつは、2階建ては縦に空間を広げられるため、土地面積を抑えられるのです。
土地代が抑えられるため、全体のコストダウンにつながります。また、基礎工事や屋根の面積も平屋より小さく済むため、建築費用を抑えられるポイントになります。
さらに広い土地を必要とし、資材も多く使うため、固定資産税が高くなりやすいため、経済的に負担が増すケースがあります。これらのことから、予算重視の二人暮らしには2階建てが現実的な選択肢といえるでしょう。
将来を見据えるなら平屋が安心
老後まで安心して暮らしたい方には平屋が適しています。2階建ての住宅は階段の昇降が必要で、年齢を重ねるにつれて階段の上り下りが負担になる場合があります。平屋は階段がなく、段差も少ないため、バリアフリー設計がしやすいです。
また、平屋は構造的に安定しやすく耐震性にも優れているため、安全面でも安心感があります。空間を広く使えるため、効率的な間取りづくりも可能です。長く快適に暮らしたい二人暮らしには、将来のことを考えて平屋を選ぶメリットが大きいでしょう。
まとめ
二人暮らしの注文住宅を計画する際には、間取りのポイントを押さえ、自分たちの暮らしに合ったこだわりを取り入れることが大切です。共有スペースだけでなく、それぞれの趣味や仕事に使える個人空間の確保やオーダーメイドの家具や造作で使い勝手を高める工夫も重要です。また、住まいの形状選びでは、予算や将来の生活スタイルに合わせて平屋と2階建てのメリット・デメリットを理解し、納得のいく選択をしましょう。二人だからこそ自由度の高い注文住宅で、快適で心地よい暮らしを実現できる間取りをじっくりと検討していくことが、満足度の高い住まいづくりにつながります。