住宅を購入する際、建売住宅と注文住宅の選択は重要です。予算、理想のデザイン、入居までのスピードなど、考慮すべき要素は多岐にわたります。ここでは、建売住宅と注文住宅それぞれのメリットとデメリットを解説します。どちらが自分に合っているのか、検討材料となる情報を提供しているので参考にしてください。
建売住宅と注文住宅の違い
建売住宅と注文住宅、どちらが自分に向いているのか、迷っている方も多いことでしょう。どちらを選ぶかは、ライフスタイルや好み、予算などにより異なります。検討する際には、メリットとデメリットを比較し、自分に合った選択をすることが重要です。建売住宅と注文住宅との違いについて見てみましょう。
建売住宅
建売住宅は、土地と建築済みの建物がセットで販売される住宅です。完成前に販売される場合もあり、建築中に販売が始まる場合もありますが、設計はほぼ事前に固まっています。
完成前に売られる場合は、オプションで一部の設備などを選択できることもありますが、規格があらかじめ設定されている関係で、選択肢は限られます。
また、建売住宅は、広い土地を区画で分割し、同じ仕様の棟を建てることが一般的です。これにより、美しく統一された街並みが形成されますが、一方で、近隣の住宅と外観がまったく同じであるため、個性を求めるには難しさもあります。
注文住宅
一方で、注文住宅は、設計事務所や工務店に設計・工事を依頼し、細かな仕様などをゼロから決定していく形態です。法令の範囲内かつ、費用を捻出できるのであれば、間取りやデザイン、外装や内装、設備などを制限なく決められるのが大きな特徴です。
また、セミオーダー型も存在するため、デザインや仕様の一部を選択できるケースもあります。注文住宅の最大の魅力は、その自由度にありますが、その分、建築費用や設計にかかる手間も考慮する必要があります。個別性やオリジナリティを重視する方にとっては、注文住宅が適しているかもしれません。
建売住宅と注文住宅のメリット・デメリット
建売住宅と注文住宅、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。どちらを選ぶかは、予算やライフスタイル、好みによって異なります。建売住宅は手軽でリーズナブル、注文住宅は個性的で自由度が高いが、手間と価格がかかる傾向があります。検討する際には、これらのメリットとデメリットを比較し、自身に合った選択を検討することが重要です。
建売住宅
建売住宅の平均資金は、住宅金融支援機構の調査によると、土地を含めた注文住宅の平均資金とくらべて900万円ほど安価です。これは、効率的に設計・施工できるためや、土地や建材の一括購入ができること、作業工程の効率化によって、人件費が削減できることといった要因が影響しています。
しかも、厳格な施工規定に守られているため、品質面においても差が生まれにくいのもメリットです。また、物件探しもシンプルで、分譲地では統一感のある美しい街並みも楽しめるでしょう。一方で、規格や費用の制約から、間取りやデザインの選択肢が狭まりがちです。また、近隣住宅との類似性が生じやすく、個性を求めることは難しいかもしれません。
注文住宅
注文住宅は、予算や法令の範囲内で、間取りやデザインを自由に設計できるのが大きな魅力です。土地の広さと、法令・予算が許すかぎりにおいて、夢のマイホームを建てられるでしょう。
一方で、完成までに手間がかかり、建売住宅に比べて価格が高めです。土地選びから建築プランの具体化、施工会社の選定、着工までの手続きも多く、細かい打ち合わせが必要です。したがって、入居までの期間も長くなる傾向があります。
建売住宅と注文住宅、どちらがあなたに合っている?
建売住宅と注文住宅のどちらかに決めるうえで考慮したい、具体的な判断基準を見ていきましょう。検討する際には、自身の優先事項やライフスタイル、資金計画を踏まえつつ、建売住宅と注文住宅のメリット・デメリットを比較し、最適な選択を検討することが重要です。
建売住宅に向いている人
建売住宅のメリットは、短期間での入居が可能な点です。急いで住まいを確保したい場合や、土地の購入手続きが煩雑に感じられる方には適しています。また、設計が固まったプランに基づいて建てられるため、安心感があります。大規模分譲地において、新しいコミュニティが形成される点も魅力のひとつです。
注文住宅に向いている人
注文住宅は自由度が高く、すでに土地を取得している方や、細部までこだわりたい方に向いています。外観や内装、素材や設備に独自のアイデアを取り入れたい場合、注文住宅はその期待に応えられるでしょう。ただし、打ち合わせや施工期間などが長く、入居までに時間をかけられることが前提です。
まとめ
建売住宅と注文住宅、それぞれには魅力と懸念点があります。建売住宅は安価で手続きのシンプルさが魅力である一方、設計の重度が低く、注文住宅は自由設計により、こだわりを実現できますが、多くの費用や手間がかかります。予算やライフスタイル、希望条件に応じて選択肢を検討することが重要です。将来の生活プランや希望を考えて、最適な住まいの形態を決定しましょう。